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インテリア専門店かく闘えり 2005年8月25日号
 
■カーテン・ファクトリー横浜店(横浜市神奈川区)
 
ニュースタイル1万円ショップ登場 ホームファッションへの対抗視野に
 
カーテンファクトリー店内写真
ブランドショップのような店内。
中央には提案スペースも
(株)矢田(本社・神奈川県川崎市/矢田靖人社長)がオーダーカーテン一万円ショップ『カーテン・ファクトリー』の第一号店(高津店)を出店したのは、今から約三年前の二〇〇二年十一月のことである。
 その後、好調に業績を伸ばしてきた同社は泉店と南町田店を続けて出店、当面の目標に掲げていた三店舗展開を達成すると、さる七月八日には、横浜駅から徒歩八分の国道十五号線沿いに、第四号店目となる横浜店をオープンさせた。
 その同社を今回改めて取り上げるのは、単純に新規出店を伝えるためだけではない。横浜店が、これまでの三店舗とまったく違ったコンセプトで誕生したニュースタイル一万円ショップだったからである。
それを一言で表現するなら「高級一万円ショップ」ということになろうか。ちょっと矛盾しているように感じるかもしれないが、それは同店の写真を見て判断してもらうしかない。

カーテンファクトリー店舗外観
店舗外観
まずは外観。イエローが印象的だった看板は姿を消し、高級ブランドショップを思わせる洗練されたイメージへ変貌した。
約百二十坪の売場は天井高が非常に高く、面積以上の広がりが感じられる。
高級感を感じさせるブラウン系の重厚なカラーを採用した什器は、配列も従来型から変化を加え、ゆったりと設置した。どこか高級感に欠けてしまうPOP類を、必要最小限に抑えているのも特徴だ。
さらに売場中央のスペースでは、店内プロモーションスペースを設け、ファブリックやスタイルを、その時々のトレンドに合わせて提案していく(現在のテーマは、エンジョイ・ユア・カラー)。
このように、従来型の一万円ショップにはない、というよりもオーダーカーテン専門店でもなかなか見られないような上質な雰囲気に仕上がっている。
「とくに高級感を意図したわけではないのですが、シンプルで心地よい空間を目指したら結果として上質な雰囲気に仕上がりました」と語るのは、矢田靖人社長だ。
 
使命を果たして次のステージへ 今度はライフスタイルを提案
 
店内写真カーテン1
店内写真カーテン2
多色展開など品揃えも充実
今回、矢田社長がコンセプトを一新した一万円ショップを出店した背景には、全国的な一万円カーテンの普及がある。三年前に高津店が登場した時点では、全国で五店舗しかなかった一万円ショップも、今では四十店舗を超え、家具店やホームセンター、あるいは専門店の一万円コーナーも含めれば、その数はさらに多くなってくる。
「今三年が経過して、特に大都市圏であればどこでも一万円でオーダーカーテンが購入できるようになりました。その意味では、『オーダーカーテンを身近なものにする』という当初の目的は、ある程度達成できたといえます」
一万円カーテンによって新しい市場を創造するという考えは、矢田社長が一万円ショップ出店に踏み切った動機の一つであり、これは前回の記事(二〇〇二年十二月五日号)でも紹介した通りだが、それが達成された今、次のステージに進もうというのが、ニュースタイル一万円ショップを出店した大きな理由なのである。
「次のステージとしては、お客様に対して豊かなライフスタイルを提案するという、本来のカーテンショップの使命を果たすという段階に来たと思っています。そうして原点に戻って考えたとき、果たして今までのショップで良いのか、お客様に生活が豊かになるという印象を持っていただけるのか、というとやはり難しいといわざるを得ません」
「そこで今回の横浜店では、外観とか店内の雰囲気、商品の品揃えはもちろんですが、ここでカーテンを買ったら素敵なお部屋になるとか、ここで買うことのライフスタイルが素敵だとか、そういう形の店づくりを目指したのです」
当然ながら、こうした新しいコンセプトが、一万円ショップ同士の競合に対する差別化策にもなっているわけだ。
メカもの展示コーナー1
メカもの展示コーナー2
メカものやスタイル提案にも注力
「今までは『一万円ショップなんだから』という甘えがありました。今後は提案力、知識などカーテンショップとしてやるべきことをしっかりやろうということです」
さて、新コンセプトの構想を練っていた頃の矢田社長にとって、どのレベルに照準を合わせるかが次の課題となっていた。
「ちょうどそのとき、ビジネスニュースの消費者アンケート調査で、次回のカーテン購入先業態の調査結果が掲載されていました。三、四十代で量販店が多かったのに対し、二十代ではホームファッションショップがトップとなっていたのですが、今後ターゲットとなる年代の消費動向が、明らかに従来とは異なってきていることに危機感を覚えました。今まで量販店を競合先として意識し、それに対抗する形でショップ展開を考えてきましたが、これからはそうではなく、例えば『フランフラン』のような業態と対抗できるようなハイセンスなショップにしていかないと、消費者から選んでいただけなくなるのではないでしょうか」
近い将来、専門店の競合先が変わるという予測を立て、ライバルとして台頭するであろうホームファッションショップを意識したのが、今回の横浜店ということなのである。
今後は既存店についても、年内を目処にリニューアルしイメージ統一を図る予定だ。
「このスタイルが確立できれば、一万円ショップとの差別化だけでなく、ホームファッションショップやライフスタイルストアとも競い合える専門店になると思います」という矢田社長であった。